青の炎


蜷川幸雄監督、二宮和也主演「青の炎」。原作は貴志祐介
場所は新宿武蔵野館7F。ここのスクリーンはちょっと変わってて、手前に向けて少し湾曲してる。(はじの席でも良く見えるように?)足元がめちゃ広くて快適。
母・妹と3人暮らしの秀一(二宮和也)の家に、離婚した父親、曾根がフラリと戻り、そのまま居着いてしまう。傍若無人な彼の振る舞いから母と妹を守る、と決意した秀一は、曾根を殺すために完全犯罪を計画し、実行に移すが・・・。
原作をまだ読んでないので、それと比べてどうとは言えないけど、映画化としてはうまくいってるんじゃないかな。小説そのままに再現するのが最適ではないからね。
完全犯罪と思えた殺人が、すこしづつ崩れていくときの怒りや恐れ、悲しみといった、秀一の心の中の多面な感情が繊細によく表現できてる。あの青く燃える水槽と、そこに横たわる秀一の姿が、彼の心の形そのもののような気がする。
やたらと評判のいい二宮和也の演技、確かにいいものを持ってそう。あややはまだ演技と言えるレベルではないね^-^;妹役の鈴木杏は「リターナー」の時から注目してるけど、やっぱ演技がウマい。彼女にも期待。
青の炎のテーマ曲が、見せ場にくる度に何回もかかるのがちょっとウザかった。同じ曲じゃあ、その時の心情まで同じだといってるみたいじゃないか。それは違うでしょ。良かったのは蜷川監督のカメラワーク。独特で面白く、とくにオープニングが良かった。
なんだかんだいって、観終わった後も心に残るものがあったな。最近ほったらかしのロードレーサー、また乗ってみようかな。

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