「計画すること」のリスク

メルマガ「日刊WEBのツボ」より
計画というものはその意図と裏腹に、リスク管理へのマインドを高めるどころか弱めてしまう場合がある。
■その理由(カール・E・ワイクの研究より引用)
1.計画はその性質上我々の認知力に影響し、とりわけ人々が気づく要素の数を減らしてしまう傾向がある。人は周囲の状況を計画に沿ってカテゴリー化し、計画とは「無関係」のように見えることにはまともに注意を払わないからだ。ところが、不測の事態を生み、組織運営を不安定にさせるのは、こうした無関係な事柄、予測の範囲を超えた情報なのである。
2.予想した事柄にしか注意を向けなくなる。さらに、自分の能力に対する見方が固定的になる。その場の状況に応じた即興的対応が入り込む余地がないのだ。
3.計画が前提とする考え方は、過去に成功したパターンを踏襲すれば一貫して高い成果が得られるというものである。ここでの問題は、ルーチンでは新しい現象に対応できないことだ。