ボウリング・フォー・コロンバイン


マイケル・ムーア監督「ボウリング・フォー・コロンバイン」。
コロンバイン高校銃乱射事件や、マイケル・ムーアの地元ミシガン州フリントで起きた6歳児の発砲事件に焦点を当て、「他の民主主義国家に比べてどうしてアメリカ人は銃による殺人事件が多いのか?」という問いに対する答えを求め、アメリカ社会の問題点に切り込んでいくドキュメンタリーフィルム。
ドキュメンタリーをここまで面白くエンターテイメント的な作品に仕上げたマイケル・ムーアの手腕は見事。自らもアメリカ人でありながら、よくここまで自分の国の恥ともいえる部分をさらけ出せたなぁ、と感心。このマイケル・ムーアの示したアメリカの姿はあくまで一面に過ぎないから、これをそのまんま受け取ってしまうのはちょっと違うけど、”強いアメリカ””正義のアメリカ”の裏に隠された何かがちょっと垣間見えたような気分。
子供に悪影響を与えている、とやり玉にあげられていたロック歌手のマリリン・マンソンがインタビューで言っていた、「大人たちは誰かを悪者に仕立て上げれば(責任逃れできて)楽だからな」「アメリカは恐怖と消費の一大キャンペーンだ、必要以上に大衆に恐怖を抱かせて物を買わせる」といったような言葉がなにか真実をついている気がして印象に残った。映画好きでなくとも一度は観るべき作品です、これは。超オススメ。

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